英語には莫大な数の単語が存在しますが、それぞれ単語が文の中で果たす役割があります。そしてその役割は10種類の品詞に分類することが出来ます。
<品詞の一覧>
名詞、冠詞、代名詞、形容詞、副詞、動詞、助動詞、前置詞、接続詞、間投詞
文法を理解するために、品詞とは何かを理解する事が最初の一歩として大切です。
中でも特に文を作るために重要な役割を果たすのが、名詞、動詞、形容詞、副詞です。英語を理解する上で最初に理解すべきはこの4つになります。
他の6種類についても理解は必要になってきますが、名詞、動詞、形容詞、副詞を最初に覚えるとシンプルな文章ではありながらも、相手に伝わる英語を使える事が出来るようになります。
最初から全部覚えようとしても中々頭に入ってこないと思いますし、少しずつ文章を作れるようにならないと勉強も楽しくないですよね。だからこそ最初は品詞としては文の作成に重要な役割を果たす4種類から覚える事をお勧めします。文法の第一歩だと思って下さい。
ここからは各品詞についての説明を行いますが、このページでは主に各品詞の概要説明のみを行います。名詞ってどういう品詞?形容詞ってどういう品詞?などが理解出来れば良いかと思います。
各品詞の詳細や使い方については改めて別のページにて説明します。というのも、ボリュームがありすぎて一度では全て説明できません(笑)
名詞
名詞は物や人につけられた名前を表します。
そして名詞には数えられる名詞(可算名詞)と数える事が出来ない名詞(不可算名詞)があります。これは日本語には無い考え方なので最初は悩むかもしれませんね。単語を覚える際に、それが数えられるか否かも一緒に覚えてしまう事をお勧めします。辞書にはCとU(C = countable、U = uncountable)の表記で、その名詞が数えられるか否かが分かるように記載されています。慣れてくればイメージや感覚で「これは数えられるな」と分かるようになりますので、焦らずちょっとずつ覚えましょう。又、可算・不可算という日本語自体は覚えなくて良いです。単純に数えられる名詞か数えられない名詞かの理解だけで十分です。
本は英語だとBook
本は1冊2冊と数えられますよね?
そのため、本が複数存在する場合は複数形にしてBooksとなります。
(2冊なら、two books)
水は英語だとWaterです。
水は数えられますか?液体なので数えられないですよね。
数えられない名詞の場合、その単語には複数形はありません。
冠詞(the / a / an)
冠詞にはthe(定冠詞)とa/an(不定冠詞)があり、名詞の前に置かれます。
※定冠詞、不定冠詞という日本語は覚えなくても良いです。
Theには「その・・・」のような意味がありますが、相手も何について言っているのか分かる場合はTheを使います。イメージとしは特定の物にスポットライトが当たっているようなイメージです。会話の中で1度登場した物について繰り返し使われる場合は、相手も何について話しているのか分かっているので、最初はaだけど、2回目の登場からはTheになります。又、世の中に1つしか存在しない物とかだと、全員がどれかを理解しているのでTheになります。
Aさん:Today I have a nice watch.
(今日私は良い時計を持っている)
Bさん:Can you show me the watch?
(その時計を見せてくれませんか?)
※Aさんの時計について話しているとお互い分かるので、Bさんの発言時にはtheを使います。
Let's go to a party tomorrow!
明日パーティーに行こうよ!
※どのパーティーなのかは分からないがどこかのパーティーに行こうという意図になります。
Let's go to the party tomorrow!
明日あのパーティーに行こうよ!
※この場合、話している相手も自分も行きたいのがどのパーティーなのか分かっています。
きっといつも行っているパーティーなのかな?と想像出来ますね。
The earth(地球)、The sun(太陽)
※an earth、a sunとは言いません。
a/anに関する注意点
不定冠詞であるa/anは単数の数えられる名詞に対してのみ用いられます。
要は複数の物に対してa/anは使う事が出来ません。
Theは複数形の名詞にも用いる事が可能です。
単数
I have a book.
I have an apple.
複数
I have two books.
I have two apples.
形容詞
人や物の性質や状態を表す品詞で、名詞の前に置かれます。又、be動詞の後に置くことで主語の性質や状態を表す事も出来ます。
名詞の前に置く場合
This is a big apple.
これは大きなリンゴです、とリンゴがどんなリンゴかを説明しています。
Be動詞の後に置く場合
This apple is very big.
このリンゴはとても大きいです、と主語のリンゴについて説明しています。
副詞
簡単に言うと、名詞について説明を加える(修飾する)品詞が形容詞ならば、それ以外の動詞、形容詞、他の副詞を修飾するのが副詞になります。
副詞については別のページで詳細を説明しますので、ここでは例をいくつか書きます。
I was here yesterday. (私は昨日ここにいました)
※here と yesterday が副詞でwasを修飾しています。
The apple was very big. (そのリンゴはとても大きかった)
※veryが副詞でbigを修飾しています。
I went to school very early in the morning. (朝とても早くに学校へ行った)
※副詞veryが副詞のearlyを修飾しています。
代名詞
名詞の代わりとして、名詞と同じく主語や目的語として用いられます。名詞の代わりなので文の中での働きは当然名詞と同じになります。
代名詞には大きく分けて人称代名詞と指示代名詞が存在します。
人称代名詞には誰の事かを示す、I、We、You、He、She、They、どれの事かを示すIt、Theyがあります。
人称代名詞はその名の通り1人称、2人称、3人称で分類する事も出来ます。
1人称:自分と自分を含む人々を指す(I、we)
2人称:相手と相手を含む人々を指す(you)
3人称:それ以外の人々や物(he、she、it、they)
指示代名詞どれの事なのかを指し示す語で、This(これ)、That(あれ)、These(これら)、Those(あれら)を使いどれの事なのかをはっきりさせます。指で指し示すイメージを持つと分かりやすいです。
I like this.のように単独で使う事も可能ですし、I like this coffee.のように名詞の前に置いて使う事も出来ます。
動詞
動詞は主語の動作や状態を表す品詞です。動詞を変化させる事により現在や過去(現在系、過去形)を表す事が可能になります。また、現在形で主語が三人称単数(he,she,it)の場合は動詞の後ろにはsが付きます。
又、動詞は動詞だけで意味を表せる自動詞と、動詞の後に名詞や代名詞を続ける事で意味を表す他動詞があります。この自動詞、他動詞というのは最初凄く理解するのに苦しむかと思います。なぜなら自動詞としても他動詞としても使える自動詞が非常に多いからです。
ですので、この動詞は自動詞なのか他動詞なのかと分類して覚えるよりは、文の中でこれは自動詞として使われているのか、他動詞として使われているのかを考えた方がより理解しやすいです。
自動詞としてのwalk
I'm just walking around. (私はただこの辺を歩き回っていただけ)
他動詞としてのwalk
I walk my dog around here every morning. (私は毎朝犬をこの辺りの散歩に連れていく)
日本語に訳して考えると〇〇をするという意味の場合は他動詞に当てはまります。あとはイメージというか感覚になってしまいますが、自動詞は状態を表す事が多く、他動詞は動作を表す事が多いです。
更に覚え方を追加すると・・・文法的になってしまいますが、他動詞は前置詞を後ろに置くことなく名詞が置かれる、とかですかね。
We talk about the problem.
この場合、talkという動詞の後にaboutという前置詞があるのでtalkは自動詞です。
We discussed the problem.
この場合、discussedという動詞の後にthe problemという名詞が置かれているので他動詞となります。
助動詞
助動詞とはその名の通り、動詞を助ける品詞です。動詞の前に置き、話す人がどう思っているのか気持ちを伝える事が出来ます。
中学までで習うような有名な助動詞には、以下のものがあります。
can (~できる、~してもよい、~かもしれない)
may (~してよい、~かもしれない)
must (~しなければならない、~に違いない)
have to (~しなければならない)
will (~するだろう、~するつもりだ)
※助動詞は他にもありますが、ここでは助動詞とはどんな品詞なのかという説明だけにしますので割愛します。
接続詞
「語と語」や「文と文」などをつなぐ働きをする品詞です。
and, because, but, or, when, that, ifなどがあります。
例:I was in Tokyo because I needed to meet my client.
※becauseが理由を表し前後の文を接続している。
前置詞
前置詞+名詞の形で場所を示したり、時を示したり、いろいろな使い方が出来ます。
使い方を覚えるには状態のイメージをする事が大切です。
<場所を示す>
at the bus stop(バス停で)
on the table (テーブルの上)
in the box(箱の中)
<時を示す>
at 10 am(午前10時に)
間投詞
話し手が,驚き,喜び,悲しみなどの感情を,直接表現するときに用いる単語で、自然に口をついて出る言葉です。他の品詞に修飾されたり、逆に修飾する事もないので、単体で覚えましょう。会話で利用される事の多い品詞なので、色々覚えておくと便利です。
oh, wow, hey, well, hi など、他にも多数あります。
品詞の説明は以上となります。
いかがだったでしょうか?
ひえーこんなに一気に覚えられないよ!!と思いますよね。
はい、一気に覚えなくて大丈夫です。出来れば名詞、動詞、形容詞、副詞を中心に、文章を使う練習をしながら少しずつ覚えて行きましょう!!